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Air On The 6 Strings (2020) | Sound Tracks

 バッハ先生の通称「G線上のアリア」のポップス的カバー。ヴァイオリンじゃないのに「G線上」と呼ぶのもおかしいので、ギターだから「6弦上」という意味で「Air On The 6 Strings」というタイトルにしました。検索かけると同じような事考えてる人も多いみたいだけどまぁしゃあない、ジャケットも作っちゃったしね。
 クラシック曲をギターで演るなんて、なんかヘビメタギタリストみたいでクールじゃないけど(僕にとってヘビメタは非クールの象徴ですが個人の感想です)、なるべく手作り感のある音で。ポップソング畑的なアプローチで。

 そもそも、クラシック音楽の事は殆ど何も知らないぼくちゃんがなぜこの曲をやってみようと思ったのかというと、何年も前にNHKでやってた「坂本龍一のスコラ」という音楽の講義的な番組を見て、「そうか、バッハとかクラシックとか言っても、使ってる楽器は違えども、メロディーやベースや和音があってという構図はロック・ポップスと変わらないかも」と気づいた次第で。
 自分になじみのある楽器(バンドサウンド風)で数小節だけ試しに作ってみる。長く伸ばす音はやっぱりオルガンかなとやってみると…なんかに似てる。プロコル・ハルムのあの曲に似てる。調べてみると「青い影」もG線上のオマージュだったらしい、なーんだ同じこと考えてた人とっくに居てしかもこんな名曲になってるのか(笑)、とそこで一旦頓挫。それは数年前の話。

 先日、休日の昼間にほろ酔いでアコギ+iPadのガレバンでAメロ(と勝手に呼んでる)だけ重ね録りMTRごっこ。クラシック好きの同僚女子に聴かせたら「続きが聴きたい」と本心か社交辞令か分からないけど言われたので、よっしゃここは一発本気入れて作るか、ととりかかる。

コード

 コード付け。クラシック音楽にコードネームという概念はないんだろうけど、原曲を聴きながらコードを付ける。コードを「採る」ではなく「付ける」というのが正しい。
 そしてコードに自分の色も着ける。原曲通りではありません。こういう作業はコードマニアとしては楽しい…と思えたのはAメロまででBメロからは簡単に行かない。なぜこのキーでこの音が出てくるのかとか…やはりクラシックの作曲家はすごいな。ベース音に頼ったりしながらなんとか。「これは満足」といえるコードを付けられた部分も一部あるけども。
 大昔の曲なので楽譜も無料で手に入るけど、頼っちゃうと「コピー」になっちゃいそうなのが怖いのでなるべく頼らずに。さらさら楽譜が読めないのも幸い(笑)

アレンジ

 最初はいろいろ凝ったものを試してみる。Aメロのコードの動きが似てるのでビートルズのStrawberry Fields風にメロトロン使ってみたVerとか、三連符のリズムVerとか。どちらもアイデアは良かったかもだけどしっくり来ず、いろんな音色使うと後々大変になりそうで頓挫しそうでもある。
 結局はiPadで遊んだようなシンプルにギター類だけで、手作り感のある音を目指す。メインのメロディーの裏で効いてる第二ヴァイオリンだかヴィオラだか知らないけどサブのメロディー(オブリガードと言うのかな?)を、アコギ・エレキ・ベースに振り分ける作業。midiで仮入力して振り分けたのを各パートで自分で耳コピしながら録音するというハメになった。

AG1

 アコギ1、メインメロディー。Variax Aco700のJumbo(Comp:0 Vol:5 Mic:0)でピックはExHeavy。知らずに聞いたらホンモノのアコギの音に聴こえるんだろうか?

EG

 エレキ、左CH。ストラトセンターPU+VOXコンボ風アンプ。お得意のコンプ+トレモロサウンドでアルペジオ。アルペジオ風に弾けそうなサブメロディーのフレーズはこいつの担当に。

AG2

 アコギ2、右CH。これは生のアコギ。ブランド不明のアコギと家電屋のマイクの激安コンビ。でも結構いい音になった(笑)。もうちょいフレットノイズも拾いたかったかな。
 前半はほぼコードのみ、後半はサブメロディーが動きまくって(つまり録りなおしまくって)活躍。

ベース

 Variax Aco700のJumboのオクターブ下げAltチューニング (Comp:5 Vol:4 Mic:0)ピックはMidium。アンプシミュレーターはキャビネットをマイクで拾わずラインで録った的な設定にしたらウォームな音になった。ベースも一部サブメロを担当、動くところはもうちょい際立った音でも良かったのかな。。

ドラム

 Addictive Drums。OSをアップデートしたらADが使えない!困った!けど設定できないけど鳴らすだけならできる。過去に作った曲のデータからプリセット保存して読み込んで使う。AD2の導入も考えてるけどどのパックにしようかなかなか決められず。。
 ゴーストノートや軽めのオカズで緩く長いスネアの音は気に入ってる。

パーカッション類

 左にタンバリン、Apple Loopのリアル音源を切り貼り。右にコンガ、ソフト音源のLoop。エンディングにキラキラベル。

ミックス・マスタリング

 いつも低音がもこもこしがちなので、ベースとドラム以外は思い切ってローをカット。マスタートラックにVintage Console EQというのをはじめて使ってみる、アナログチックな感じになったかな?Vintage EQシリーズを初めて知った(最近できた?)ので他のトラックにもグライコとか使ってみたり。
 いつものように仮ミックス・通勤中にiPhoneで聴いて直したいところをメモ、再ミックス…の繰り返し。ここで焦ると後で後悔するからね。


 「ポップス畑にもとっつきやすい」と思って取り組んだこの曲ですが、結局はバッハの(クラシックの作曲家の)凄さにポップスとの違いを見せつけられた結果になりました。メロディーとせいぜいコード作っただけで「作曲」と呼んでるポップスが恥ずかしいような(笑)。
 スケールやコード(勝手につけたんだけど)から外れた一瞬の#とか、理論ではわからないけど聴くと心地よい。半音ずつ動くような凝ったコードを付けて満足してただけじゃまだまだ甘いんだな。

Track Data

Date : Oct. - Nov. 2020
Time : 3'00"

Original : 管弦楽組曲第3番ニ長調 BWV1068 第2曲アリア
Written by : J.S.バッハ

Instruments :
 Fender Stratocaster "Blackie"
 Line6 Variax Acoustic 700
 Unknown Brand's Acoustic Guitar

Software :
 Logic Pro X
 Addictive Drums

Photo by : Georgi Petrov / Pixabay

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